備忘録

どうでもいいこと、けど忘れたくないこと

音楽やるなら歌心を大切にすべき

 こんちは。

 僕はミュージシャンの端くれ、ギタリスト・ボーカリストの端くれとして、日々「いい曲って何だろなぁ」「上手くなるにはどうしたらいいのかなぁ」と思いあぐねて早数年が経ちました。音楽に興味を持って、ギターを始めた時から数えるともうすぐ15年経ちます。

 

 ギタリスト的には、僕は定番のフレーズとか全然知らんなぁコピーせんとなぁと思うことが多々あって、ちょいちょいInstagramとかで流れてくるギター動画のフレーズを耳コピしたりしています。

 けど、僕って結構マニュアル人間なんで、楽譜みたらそれ通りに弾くだけになっちゃうというか。とりあえずそれ通りに弾いて、「あんまり抑揚がないね」「エモさがないね」って言われちゃうこともしばしば。弾き語りのイベントでご一緒した先輩に「リズムは気にせず、右手でこういう音を出したい、と思うように弾いた方がいいよ」とも言われました。なるほど、、わからん、、

 リズムを気にしない、という点では、「話すような」ギターのノリが大切なのかなと思ったり。

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 要はダイナミクスの付け方なのかな、と思っている頃に出会ったのが、デレク・トラックスのギターソロ動画です。

youtu.be

 デレク・トラックスといえば、ジョン・メイヤー、ジョン・フルシアンテと並んで、現代の3大ギタリストと評される人物です。ピックを使わず、右手指とスライドバーを駆使したペダルスティールのような奏法と、絶妙なトーンコントロールが特徴的ですね。

 まあ、とにかくギターの出音に対して思い悩んでいたときに、この動画冒頭のシーン(テデスキ・トラックス・バンド「Midnight in Harlem」のエンディング)に出会いました。もうね、ギターソロの動画で泣いたのは初めてでした。生のボーカルで泣いたこととかは何回かあるけど、ギターの、それも映像でここまで揺さぶられるんかぁ、って感じです。

 

 何回見ても泣いちゃうんですが、何でこんなに泣けるのかな?そう考えながら聴いていると、このギターソロが、その構成やメロディの美しさはもとより、どこまでもソウルフルにギターが歌っている、だからこんなにも心揺さぶられるのだと気づきました。「達人の弾くギターは、女が泣いているようなサウンドだ」という言葉を聞いたことがあるんですが、このMidnight  in Harlemのソロ後半はまさにそれで、女性シンガーの情熱が乗り切った歌をギターで再現したようなメロディ/フレーズです。そこにグッときてしまう。

 つまり、ギター弾こうが何しようが、結局聴いて感動が生まれるのは「歌心のある演奏」なんですね。ボーカルとして「歌う」っていうのは、一人ひとり違う身体を震わせて声を出してメロディを奏でるってことですが、突き詰めていくと、声そのものももちろん、リズムへのノリ方やビブラートのかけかた、どういうところでヨレるかっていう細かい部分にその人が出るもので。そういったその人独特の「間」であったり、タイム感であったり「生身の人間であること」を表現するパートなんですよね、ボーカルは。だから言葉に説得力があったりする。それをギターに置き換えたなら、ギターの音色を通してその人となりを表現するわけで。そうやって自分自身をうったえる力のある演奏こそが、人の心を動かすんだと思います。

 思えば先に挙げた「トーキー」って概念も、その人独特の話し方とかっていうのを演奏に乗せるってことだなと。以前から考えていたことにひとつの答えが見えました。

 

 歌をギターで表現する、そんなところを目指して今はまだ引き出しを増やしているところです。ふつうに随筆になっちゃったな今回。