備忘録

どうでもいいこと、けど忘れたくないこと

【Marshall JVM 210H】スタジオにあるアンプ、使いこなせてますか?

 この6月から、とあるリハーサルスタジオで店員をやっています。スタジオマンなので、一応お店の中の機材のことは一通り勉強します。で、うちのスタジオにはMarshallのJVM 210Hというアンプヘッドが2つあります。

marshallamps.com

 これです。こいつの仕様について学ぶのに触らせてもらったのですが、つまみとスイッチの多さに「これバンドキッズ達は使いこなせるのかな…?」とちょっと心配になりました。学生の時に一回だけこれが入ってるスタジオで練習したことありますが、直感で「絶対操作わかりにくいな〜」と思ってJCM2000使いました。

 もちろん、「部屋にあるから何となく使えるようには。。」とか、「細けえことはいいんだよ!エフェクターで音作るから!」「ていうかJCM2000とJC-120で事足りてるんで使ってないっす!」みたいな人もいるとは思うんですけどね。使えたら便利なのでご紹介しようかな〜と思います。JVMは、いわばアレ、ニンバス2000に対してのファイアボルト的なアンプです。(ハリーポッター読んでなきゃわからない)

Marshall JVM210Hの仕様概略

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 歪みに欠かせない真空管アンプの代名詞とも言えるマーシャルのスタックアンプは、基本的にフットスイッチありきで使用します。フットスイッチを踏み込むことによってクリーンCHとドライブCHを使い分けます。あるいはリバーブのオン・オフを切り替えることも可。

 このJVM210Hのフットスイッチは4連になっていて、4つのスイッチでドライブ・クリーンCHの切り替え、リバーブのオン・オフ、それからマスターチャンネルの選択もでき、使いこなせば幅広い音作りを約束してくれます。

 

フロントパネル

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 画像がいちいち主張しすぎな気がしますが、いきますね。

 インプットにシールドを差し込んで、赤のスイッチを入れます。真空管を内蔵しているアンプなので、真空管があったまるまで30秒〜1分半ぐらいはSTANDBYスイッチは入れないでください。真空管があったまるまでに音を出そうとすると、スタジオ機材の寿命を縮めてしまうことになります。最悪故障して弁償なので注意!

 さて、最初の段階では、インプットの横にある黒いスイッチの上の方が緑色に光っていると思います。上段はクリーン・クランチ用のチャンネルとなっていて、三段階のクリーン・クランチサウンドを作ることができます。黒いスイッチを押すと、色が緑→オレンジ→赤→緑…と変わっていきますね。赤が上段の中で一番歪む音色になります。

 下段の黒スイッチを押すと、下のチャンネルに切り替わります。これまた緑、オレンジ、赤と色が変わっていきますね。下段はオーバードライブ・ディストーションのチャンネルです。下段赤はもう結構エグいめの歪みになります。

では、スイッチ横の各ツマミを見ていきますね。

GAIN 

 「入力の値」です。ギターから来ている電気信号をどこまで上げた状態でアンプに流し込みますか?ということですね。これを上げていくと、入力の値に対してアンプ側がキレイに信号を出力できる範囲を超えてしまい、音が割れる=歪む、という結果になります。なので、歪みを作るときは基本的にGAINツマミを調節すればいいわけですね。なお上げっぱなしでシールドを抜き差ししたり電源を切ったりすると、電気信号量の振れ幅が大変なことになってこれまたアンプの寿命を縮めます。気をつけて。

TREBLE・MIDDLE・BASS

 このツマミはだいたいどのアンプにもついていると思うので、説明は簡単に。イコライジングと言って、入ってきた音の音質を調節するものです。TREBLEは高域、MIDDLEは中域、BASSは低域です。TREBLEってのは英語で「3倍の」という意味があって、ソプラノ音域のことを指すらしいです。

VOLUME

 これも読んで字のごとく、ボリュームツマミです。ここまでで調節してきた音を、どれぐらいの音量で出しますか?という調整ですね。これはいくら上げても歪みがきつくなることはありません。ただマックスだと耳がしんどいので調整はほどほどに。なお、上段のクリーン・クランチCHではオレンジか赤の音色の時にしか作用しません。

 

 音の信号は、次にREVERBつまみの方へ行きます。これも2つありますが、右が上段で作った音、左が下段で作った音に対してリバーブをかけるツマミです。間にある黒スイッチはリバーブのオン・オフを切り替えるもので、これがついてないとリバーブはつきません。

 

最後にMASTERのツマミ群の方へ行きます。MASTERにはツマミ4つありますね。

PRESENCE

 直訳すると「存在感」です。実際にはTREBLEよりも上の超高域の部分ということになります。キンキンいうのを調整するところですね。

RESONANCE

 こちらは直訳すると「共鳴感」です。BASSよりも低い超低域を司っていて、お腹にズンズンくるあたりの音の調整です。

MASTER 1, 2

 さて、音の出口の音量調整です。MASTERツマミもふたつあって、黒スイッチで切り替えることができます。基本は1が入っています。なんで二つあるかというと、たとえば「クリーンだけど前に出したい」とか、逆に「歪んでるサウンドだけど後ろでなっててほしい」みたいな調整に対応するためです。

 

フットスイッチ

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 付属のフットスイッチはこれです。それぞれ黒スイッチに対応していて、1がクリーン・クランチCH横、2がドライブCH横、3がリバーブオンオフ、4がマスター切替えです。音を色々決めると演奏中に正確に踏み換える練習も必要になってきますが、ここまでマスターすればJVM 210Hはバッチリ使いこなせると思います。

 

更に

フロントパネルの一番左に、説明していないスイッチが二つあります。

FOOTSWITCH MIDI PROGRAM

FX LOOP

まあ、ナンノコッチャという感じですが、背面パネルに関係があります。

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 背面パネル。左から説明しようかな? 

 左の赤い5つのジャックは、スピーカーアウトです。アンプキャビネットにつなぐ際の出口ですね。スタジオで使ってるとすでに繋がってるのでスルー。

 その右。字が小さくてちょっと読めないですが、ここがSEND / RETURNジャックになります。例えば、歪みはアンプで作る派のあなたにオススメの機能です。

 基本的にエフェクターは歪みが先でモジュレーションが後みたいな公式がありますが、歪みをアンプで作るとなるとどうしても逆転しちゃいますよね。しかも、ギターからアンプまでの接続が長くなればなるほど音ヤセもする。

 そんなときは、①ギターとアンプを直接繋いで、②後ろのSENDからエフェクターIN、③エフェクターOUTからRETURNに接続することで、順番的な問題・音ヤセの悩みを解決することができます。その右のつまみはエフェクトループへの信号の送り具合ですね。エフェクトのかかり具合を調整するためのものです。

 

※2017/10/6 追記

 このSENDとRETURNのジャック、実はRETURNだけ挿しても使えます。

 JVMに限らずマーシャルには真空管が入っていますが、音作りを行うプリアンプ部に繋がっているほうを「プリ管」、その信号を増幅させてスピーカーに送る役割の方を「パワー管」と言います。

 例えばラック式のマルチエフェクターやプリアンプなどで音を作っているとき、INPUTにジャックを挿しているとどうしてもマーシャルのプリアンプの音色が噛んできてしまい、音作りをし直さないといけなくなります。そこで、エフェクターやアンプのアウトプットとマーシャルのRETURNジャックを接続することで、プリアンプ部をすっ飛ばしてパワーアンプ部だけを借りて使用することも可能です。マーシャルをパワーアンプとして使う、というわけですね。

 

 その右のジャックも基本的に使い方は同じですが、先述のものはフロントパネルでのオンオフ切り替えができます。右側は常にかけっぱなし。

 ロゴを挟んで右側のXLRジャックは、ライン録音するときなどに直接PA卓に送るための道です。その右は前述のフットスイッチを接続するジャック。

 更にその右に、MIDI端子が搭載されております。MIDIというのは楽器機材用の信号で、音色・音量・トーン・テンポなどの情報をまとめて送受信するためのものです。プロヴィデンスなどが出してるMIDIケーブルを接続できるスイッチャーなどを接続すると、1つのスイッチに「どのチャンネルの、どれぐらいのツマミにした音で、出力の音量はこんぐらい」みたいな設定を記憶させて、一発で呼び出すことができます。ここを使いこなせるとライブでの大胆な音色変化にも対応できますね(そこまでやる人はローディーさんが操作してそうだけど)

 

 

 ぷはー!今までで一番長い説明になっちゃいましたが、ま、全部読めてなくても、ふとした時に思い出して読んでいただけると使えるかなと思います。追記や訂正などするかもしれませんが本日はここで!