備忘録

どうでもいいこと、けど忘れたくないこと

Creep / Radiohead を聴く

英語の教師だったんすよ〜って話すると、いろんなところから「じゃあYOU音楽と英語結びつけちゃいなよ!」と天の声。ためしにやってみます。

著作権的にたぶん黒に近いグレーなんじゃないかって思うけど。

 

Pablo Honey

Pablo Honey

 

このアルバムに入ってる「Creep」って大名曲の1コーラスの部分を読んでみます。

When you were here before (以前君がここにいた時は)

Couldn't you look in the eye (僕は君を見ることさえできなかった)

You're just like an angel (まさに天使のようで)

Your skin makes me cry (その素肌に泣かされそう)

 

You float like a feather (君は羽のように浮かんでた)

In the beautiful world (この美しい世界で)

I wish I was a special (僕が特別な人間だったらな

You're so fuckin' special (君はクソ特別な人間だから)

 

But I'm a creep, I'm a weirdo (けど僕はただヤな奴さ 変人なんだ)

What the hell I'm doing here? (一体こんなとこで僕は何をしてんだ?)

I don't belong here (ここは僕に似合わないや)

 

僭越ながら訳詞もお付けしました。下線の部分はいわゆる仮定法過去ですが。。みなさん学生時代に「は???」と思いませんでした?「僕が鳥だったら」「僕が君だったら」みたいな例文。

僕も高校生の時「まず僕が鳥だったらとか考えないから意味わかんねえな。。」と思ってたんですけど、この詞を読んでると痛いぐらい納得しちゃいます。

文法的に厳密に言えば「I wish I were〜」が正しいですが、ロックバンドの歌詞(口語)なのでI wish I wasでも普通に通ります。

ちなみにあんまり厳密に解説してるのを見たことないんですが、何で仮定法「過去」なんでしょうね?日本語でも確かに「〜だったら」と過去の助詞を使いますが。個人的には、「運命みたいなものが大昔に決まっていて、そこに起因してることについて今そう思うから」ぐらいに捉えてるんですけどね。

 

文法の話は置いといて、訳詞を見てもわかる通り、これは誰かに対する片想いですね。しかも例えば、同じ学校なのにスクールカーストの上位にいるような人に対して「僕なんかは。。」というような。でも何とか近づきたい、何とか気づいて欲しい、みたいな。2コーラス目もそんな感じで美しい君、ダメな僕、生きているのを許されてない感覚って感じで詞が進みます。

個人的にはもうその時点で泣きそうなんですが、2コーラス目が終わってからのブリッジ部分

She's running out again, (彼女はまた逃げ去っていく)

She's running out (逃げ去っていくんだ)

She's run, run, run, run... (逃げて行ってしまう)

この最後の「run」の慟哭のような歌でボロ泣きですよね。

だって、さっきまで「You(君)」と言って語りかけていた相手はもう、「She(彼女)」と関係がひとつ薄くなってますもんね。近くばかりか離れてしまう。脈なし。泣くわ。

 曲の展開もそう思って聴くとなるほどなって感じです。ヴァースの部分は主だって天使のように美しい「君」についての描写で、比較的落ち着いたサウンドですが、コーラス部分「I'm a...」というところでディストーションに切り替わります。ヤな奴で奇人変人の「僕」はなんで君の住む世界に行けないんだろう、何で、なんでだ。。というどうしようもないやるせなさを感じます。ここでサウンドはかっこいいし歌詞は切ないし気持ちぐっちゃぐちゃになった上で涙が枯れます。

 

そういう歌詞の切なさや曲とのマッチングによっても、この曲が名曲とされる所以がちりばめられてるってことなのです。これ以外にもサウンドを一聴しただけで「うわかっけぇ!!」となる曲ばっかなので、ぜひ「Pablo Honey」みんな聞きましょう。Apple Musicとかでも聴けるんで。